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大人部ブログ

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映画『何を怖れる フェミニズムを生きた女たち』レビュー

福原です。

現在、渋谷シネパレスで上映中の映画『何を怖れる フェミニズムを生きた女たち』を観てきました!

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 連日10:00からの回のみの、一日一度の上映だったのですが、 「"性"について勉強したいと思ったものの、さてどうしよう・・・」と思っていた僕にはちょうどいいタイミングで上映されていたので、早速観てきました。


ドキュメンタリー映画 『何を怖れる』 予告編 - YouTube

 1970年代以降の日本のフェミニズム運動の中心人物や、女性学の研究者等、フェミニズム運動へ関わってきた人へのインタビューで構成されている本作ですが、日本におけるフェミニズム運動を総括しようという作品ではありません。そうした意図もあるのでしょうが、むしろその人たちが、そうした運動に関わることにきっかけとなった、ごく身近な話を中心的に取り扱っています。

 つまり、フェミニストという運動家や思想家であることよりも、日本で生まれ育った人間の一人として描くことに重きが置かれています。あまり取り上げられることのない日本でのフェミニズム運動が、その人たちが見てきた風景や、培ってきた生活の中の一部、あるいはその人自身の性格が反映されたものとして語られています。

 なので、ある種の社会派ドキュメンタリーが持っているお堅い印象や、説教臭さは薄いです。むしろ彼女たちが口にしているのは、現在の日本の女性でも職場や家庭で感じ得る素朴な疑問や違和感なので、親しみやすい印象を抱きました。

 

 自分が不勉強ゆえ、本作中で取り上げられているフェミニズム運動のほぼ全てを今まで知らなかった(ゆる・ふぇみカフェというものがあることも知りませんでした。)ことはもとより、運動を起こすきっかけとなる疑問を抱いたのが、元々彼女たちが身を置いていた学生中心の左翼運動の中であることに驚いたり、同じフェミニストという括りであっても(当たり前ではあるんですが)向いている方向や性格が全然違うという事実を確認することができました。自分のように、フェミニズムを全く知らないが知ってみたいという人はもちろん、名前や思想や活動内容を知っていても、その人となりを知らない人達にとっても、面白い作品だと思います。

 

 朝、寝ぼけ眼のままで劇場に来たので入った時には気付かなかったのですが、なんとロビーには、僕も主催者の一人である渋家映像祭に、以前『赤い合戦図』を出品していただいた、瑠璃クラークソンさんの作品が展示されていました!

  展示されていることを知らなかったので、作品を生で見る機会を思わず得られることになる良い機会でした。

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 展示されているのは、日本の女性を抑圧的な状況に置いている対象の名称を、刺繍にしてしまうというシリーズ作品でした。その豊かな色彩が生み出すポジティブなイメージが、映画を観た直後だと、なお皮肉が効いて伝わると思うので、是非劇場に足を運んで欲しいです。

 2月6日までの限定公開だそうなので、お早めに!